広島大学の支援体制と支援制度

基本理念/規則と指針

基本理念

基本理念
  1. すべての学生に質の高い教育を保障する。
  2. 成績・評価の公平性を担保する。

広島大学では、障害の有無に関係なく「すべての学生に質の高い教育を保障すること」を基本理念として、修学上のアクセシビリティ(学びやすさ)に関する合理的な配慮・調整・支援を行っています。
また、成績・評価の公平性を担保するために、期末試験等の特別措置を行っています。

  • 試験の特別措置を申請した学生に対しては、障害があることで成績・評価に対して有利・不利が生じないように、公平性の観点から特別措置が講じられています。
  • 試験等の評価基準は変更しないが、その伝達方法及び回答方法等について、合理的な調整(試験の特別措置)を行うことによって、成績・評価の公平性の担保に努めています。

規則と指針

広島大学では、修学上の合理的な配慮・調整・支援を基本理念に則り円滑に行うために、規則や指針を定めています。

修学支援に関する規則と指針
  1. 広島大学障害学生の修学等の支援に関する規則
  2. 身体等に障害のある者の入学者選抜及び就学等に関する相談の指針
  3. 身体等に障害のある学生に対する試験等における特別措置について(申合せ)
  4. 「身体等に障害のある者の入学者選抜及び就学学等に関する相談の指針」の運用にあたっての留意事項
  5. 広島大学 障害のある学生に対する試験等の特別措置に関するガイドライン
職員対応要領
  1. 国立大学法人広島大学における障害を理由とする差別の解消の推進に関する職員対応要領

支援体制

広島大学では、障害のある学生への修学支援に関する支援体制について、広島大学障害学生の修学等の支援に関する規則の第4条で、
  1. 支援は,障害学生が志望又は所属する学部,研究科又は専攻科(以下「所属学部等」という。)が主たる責任を持つものとする。
  2. 所属学部等は,教養教育に関しては大学院総合科学研究科等と緊密な協力関係を持つなど,相互に積極的に連携及び協力するものとする。
  3. 前2項の支援を円滑かつ適切に行うため,教育室アクセシビリティ推進会議は,関係部局間の調整を行うものとする。
と定めています。

全学の支援体制

全学会議 アクセシビリティ推進会議
  • 副学長のもとに設置されたアクセシビリティ推進会議が、支援に関する基本方針・規則等を審議・決定し、全学的な調整を行っています。
  • アクセシビリティ推進会議は各部局から選出された教員(支援委員)と、専門委員で構成されています。
責任の所在 当該学生の所属部局(学部、研究科、専攻科)
  • 申請学生が所属する部局(学部、研究科、専攻科)が、申請学生の修学支援の主たる責任をもち、授業開講部局やアクセシビリティセンターと相互に連携・協力して修学支援を行います。
  • 授業における支援は、授業開設部局が主たる責任を持ちます。
  • 各部局(学部、研究科、専攻科)には、各部局における支援の調整を行う支援委員(教員)がいます。支援委員(アクセシビリティ推進会議委員)は、各研究科から1名以上が選出され、関連する学部・研究科・専攻科における支援の調整を行っています。
  • 「配慮願い」は、授業開設部局の支援委員から、授業担当教員に周知されます。
支援拠点 アクセシビリティセンター
  • アクセシビリティセンターには、専任の教員とコーディネーターが配置され、各部局が配慮・支援を円滑に実施できるよう、配慮・支援に関する助言・提案及びリソース(支援機器、支援者、ノウハウ等)の提供を行っています。
  • アクセシビリティセンターでは、最先端の支援技術を積極的に導入し、新しい支援方法や支援技術の提案を行っています。
  • また、本学の学生・教職員のアクセシビリティ・リテラシーの向上及びアクセシビリティをリードする人材の育成を目的として、アクセシビリティ教育の推進にも取り組んでいます。
広島大学の支援体制

関係センター

修学支援・合理的配慮 アクセシビリティセンター
医療・メンタルケア 保健管理センター
入試 高大接続・入学センター
就職 グローバルキャリアデザインセンター
語学・TOEIC 外国語教育研究センター
情報教育 情報メディア教育研究センター

学生スタッフ

学生スタッフの呼称 学生スタッフの要件
実習生 教養教育科目「障害学生支援ボランティア実習A,B」を履修中の学生。
(40名~60名程度)
アクセシビリティ・サポーター 実習経験者/2級アクセシビリティリーダー資格の取得を要件として、アクセシビリティセンターに登録。
(20名程度)
アクセシビリティ・インターン
(学内インターン)
1級アクセシビリティリーダー資格の取得を要件として、アクセシビリティセンターで採用。(20名程度)
アクセシビリティ・チューター
(学生チューター)
申請学生が在籍する部局またはアクセシビリティセンターの推薦を要件として採用。

各部局(学部・研究科・専攻科)における支援体制

申請学生(身体等の障害があり修学支援を申請している学生)の所属部局(学部・研究科・専攻科)は、申請学生に対する合理的な配慮・調整・支援の主たる責任を担います。

申請学生の所属部局は、アクセシビリティセンターや関係部局と連携をとりながら、修学やアクセシビリティに関する合理的な配慮・調整・支援を実施しています。

各部局(学部・研究科・専攻科)の支援体制
各部局(学部・研究科・専攻科)の支援体制

支援委員(アクセシビリティ推進会議委員)

  • アクセシビリティ推進会議(全学会議)の委員として、各部局(学部・研究科・専攻科)から1名支援委員(教員)が選出されます.
  • 支援委員は、部局における支援の要として、部局間、学生・教職員・アクセシビリティセンター間の交渉・連絡・調整を行い、授業担当教員に学生のニーズや留意事項を伝達します。

チューター(教員) / 指導教員

  • 部局内での調整や学生への相談対応に関しては、チューターが対応した方が円滑である場合もあります。このような場合は、チューターと支援委員、アクセシビリティセンターが連携して対応を検討します。

支援室(学生支援担当)

  • 各種申請書類の事務処理、障害に即した教室の設備の整備、教室変更、座席指定、期末試験時の別室受験といった特別措置への対応などを行います。
  • 教養教育および全学的な内容に関しては、窓口である教養教育本部支援Gと連携して対応がなされています。

授業担当教員

  • 障害のある学生が、他の学生と同じ内容の授業を受け、同じ基準で評価を受ける事を保障するという大学の基本方針に則り、各授業において、授業担当教員は、学生が授業内容を把握できるように、情報の伝達方法を障害にあわせて工夫し、学生にとって不利益にならないように情報支援を行います。適宜、学生、支援委員、アクセシビリティセンター等と相談し、最適な支援方法を検討します。

アクセシビリティ・チューター(学生チューター)

  • 障害のある学生が所属する部局には、アクセシビリティ・チューター(AT)を配置することができます。
  • ATは部局支援委員の推薦に基づき、アクセシビリティセンターで採用する学生支援者です。
  • ATは、支援委員およびアクセシビリティセンターの指導のもとに、障害のある学生に対して、履修や学生生活に関する助言を行います。